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住宅ローンを組み合わせて借りる


住宅ローンには、固定金利、固定金利選択型、変動金利を組み合わせて借りることができるミックスローンというものもあります。ミックスローンは取り扱いのない金融機関もあります。

これは借り入れを1つのローンではなく、2つのローンを組み合わせて借りるというものです、つまり、借入金を2つにわけて2種類のローンを組むということです。

たとえば3000万円の借り入れを、長期固定金利で2000万円、変動金利で1000万円、というように分けて借り入れをすることができます。

メリットとしては、金利の変動によるリスクを分散することができる、月々の返済額を調整することができる、ということがあります。

デメリットとしてもっとも大きいのは、金利が上昇したときのリスクを背負うということです。2つのローンの手続きをすることになるので借り入れにかかる手数料も単一のローンで組む場合より高くなります。

固定金利のみの場合は、金利が上った場合のメリットはもっとも高くなりますが、下がった場合には低金利のメリットを受けることができません。また、金利の設定も高いため月々の返済額も多くなります。

変動金利のみの場合は、金利が上がった場合のリスクがもっとも高くなりますが、低金利の恩恵をうけることができ、月々の返済額も固定金利より低く抑えることができます。

こうした特徴のことなる2つのローンを組み合わせることにより、1つのローンで借り入れをするよりも支払い総額を少なくする効果が期待できます。

また、借り入れ金利の異なるローンを組み合わせることで、返済期間が同じでも月々の返返済額が変動します、これにより家計の状況にあわせ返済しやすいプランの選択肢が増えることになります。

ただし、これはあくまで借り入れ時の返済額であり、金利の見直しが行われる時点の金利の動向によって月々の返済額も変動することを頭に入れておく必要があるでしょう。

どの金利を組み合わせるか、それぞれのローンにどのように借入額を振り分けるか、それによって返済総額、月々の返済額、金利上昇時の負担、といったことが変わってきます。

組み合わせ方により何種類ものパターンができるので、どういった組み合わせを選択するか、判断が難しい部分があります。ローン相談などで専門家に試算をしてもらうとよいと思います。

長期固定金利+固定金利選択型
長期固定金利+変動金利
固定金利選択型+変動金利

住宅ローンの種類による組み合わせ方の例ですが、固定金利選択型の固定金利期間に何年をえらぶか、借入期間を何年にするのか、どちらのローンにいくら割り当てるのか、といったことを加えると、ここでは書ききれないほどの組み合わせ方が生まれます。

ミックスローンは選択肢が広がる分、その組み合わせの一つ一つをしっかりと比較検討する必要があります。

ミックスローンは長期固定金利のみの借り入れにくらべ、月々の返済総額を低く抑えることができるので、借り入れ時点の返済額のみをくらべると恩恵がとても大きいようにかんじるかもしれません。

しかし金利が上昇したときのリスクがあるので、返済完了時までをトータルして考える必要があります。

途中で金利が上昇すればそれまでの差額を積み立てた分よりも金利上昇による負担のほうが大きくなる場合があるからです。特に変動金利の割合が大きい場合は注意が必要です。

そうしたリスクを低く抑えるためには、金利の水準が低いのであれば固定金利の割合を多くする、金利上昇時のリスクの高いローンから繰り上げ返済を行う、という対策が考えられますが、金利が上昇した場合にも返済をしていかれるのか、返済計画をきちんと立てておく必要があります。